大手キャリアやサブブランドのほか、IIJmio、mineo、HISモバイルなど、格安SIMでもeSIMサービスの提供を開始していますが、次世代SIMの「eSIM」とは何か?メリットやデメリットを詳しく解説します。
eSIMとは
概要
eSIM (Embedded Subscriber Identity Module) とは、遠隔から加入者情報を書き換える事ができる組み込み型のSIMカード。専用のモバイルアプリやQRコードをスキャンするなどの方法で、eUICCプロファイルをダウンロードすることでデータ通信サービスが利用できます。
eSIMを利用するメリットは、SIMカードの配送が不要になる、SIMカードの差し替え不要で手軽にキャリアを変更できる、海外渡航時にプリペイド式のSIMを購入する必要がない、SIMカードの紛失や盗難のリスクがないことなど。デメリットとしては、機種変更の度に再発行する必要がある、提供事業が限られている、まだまだ対応機種が少ないといった点ぐらいで、それほど多くはありません。
eSIMのメリット
- 端末に内蔵されているので破損や紛失の心配が無い
- SIMカードの配送が不要になるので、オンラインで手続きを完了できる。
- 簡単に通信キャリアを切り替えることができる。
- 格安SIMなどと併用することで月額料金を節約できる。
- 海外渡航時にプリペイド式SIMの購入が不要になる。
eSIMのデメリットや注意点
- 提供事業者が限られている。
- 対応する端末が限られている。
- 機種を変更するたびにeSIMを再発行する必要がある。
eSIMの対応端末
概要
iPhone XR以降のiPhoneシリーズ、Pixel 4以降のPixelシリーズのほか、シャープ、ソニー、OPPO、シャオミ、楽天モバイルのオリジナルスマホなどが「eSIM」を搭載しています。
スマートフォンの一覧 | |
Apple | ・iPhone XR ・iPhone XSシリーズ ・iPhone 11シリーズ ・iPhone 12シリーズ ・iPhone 13シリーズ ・iPhone 14シリーズ ・iPhone SE (第2世代) ・iPhone SE (第3世代) |
・Pixel 4シリーズ ・Pixel 4aシリーズ ・Pixel 5シリーズ ・Pixel 5aシリーズ ・Pixel 6シリーズ ・Pixel 6aシリーズ ・Pixel 7シリーズ |
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MOTOROLA | ・moto g52j ・razr 5G |
OPPO (オウガジャパン) |
・OPPO A73 ・OPPO A55s 5G ・OPPO Reno5 A ・OPPO Reno7 A ・OPPO Find X3 Pro |
Rakutenオリジナル | ・Rakuten BIG ・Rakuten BIG s ・Rakuten mini ・Rakuten Hand ・Rakuten Hand 5G |
SHARP | ・AQUOS wish ・AQUOS wish2 ・AQUOS sense4 lite ・AQUOS sense6 ・AQUOS sense6s ・AQUOS sense7 ・AQUOS sense7 plus ・AQUOS R7 ・AQUOS zero6 |
SONY | ・Xperia 1 IV ・Xperia 5 IV ・Xperia 10 III Lite ・Xperia 10 IV ・Xperia Ace III |
Xiaomi | ・Redmi Note 10T ・Redmi Note 11 Pro 5G |
おすすめのeSIM端末は?
iPhone SEシリーズの5G通信に対応した「iPhone SE (第3世代)」のほか、軽量スリムなボディに21:9の有機ELディスプレイを搭載したソニーの最新モデル「Xperia 10 IV」、シャープの最新スタンダードモデル「AQUOS sense7」、高機能ミドルレンジモデルの「Redmi Note 11 Pro 5G」や「OPPO Reno7 A」がオススメ。
iPhone SE 第3世代 (Apple)
約4.7インチのRetina HDディスプレイや1,200万画素リアカメラ、A15 Bionicチップ、4GBメモリー、64GB/128GB/256GBストレージ、2,018mAhバッテリーを搭載し、おサイフケータイも利用できる、コスパに優れた「iPhone SE」シリーズの5G対応モデル。
スペック表 | ||
モデル | iPhone SE (第3世代) | |
発売日 | 2022年3月 | |
価格 | 4~9万円台 | |
搭載OS | iOS 13 | |
カメラ | 背面 | 12MP |
前面 | 7MP | |
ディスプレイ | 4.7インチ (16:9) IPS LCD | |
SoC | Apple A15 Bionic | |
ROM | 4GB/64GB, 128GB, 256GB | |
バッテリー | 2,018mAh | |
生体認証 | 生体認証 | ー |
指紋認証 | 〇 | |
おサイフケータイ | 〇 | |
防水性能 | IP67 | |
DSDS | DSDV対応 | |
本体カラー | ミッドナイト, スターライト, プロダクトレッド |
|
サイズ | 高さ | 約138.4mm |
横幅 | 約67.3mm | |
厚さ | 約7.3mm | |
重量 | 約144g |
Xperia 10 IV (SONY)
Xperia 10 IV は、21:9の有機ELディスプレイやトリプルカメラ、Snapdragon 695 5G、6GBメモリー、128GBストレージ、5,000mAhバッテリーを搭載するほか、防水、eSIM、DSDV、おサイフケータイ (FeliCa) などに対応したミドルハイクラスのAndroidスマートフォン。
スペック表 | ||
モデル | Xperia 10 IV | |
発売日 | 2022年7月 | |
価格 | 2~7万円台 | |
搭載OS | Android 12 | |
カメラ | 背面 | 12MP+8MP+8MP |
前面 | 8MP | |
ディスプレイ | 6.0インチ (21:9) フルHD+ 有機EL | |
SoC | Snapdragon 695 5G | |
RAM/ROM | 6GB/128GB | |
バッテリー | 5,000mAh | |
生体認証 | 顔認証 | ー |
指紋認証 | 〇 | |
おサイフケータイ | 〇 | |
防水性能 | IPX65/IP68 | |
DSDS | DSDV対応 | |
本体カラー | ブラック, ホワイト, ミント, ラベンダー | |
サイズ | 高さ | 約153mm |
横幅 | 約67mm | |
厚さ | 約8.3mm | |
重量 | 約161g |
AQUOS sense7 (SHARP)
AQUOS sense7 は、5,030万画素のデュアルカメラや6.1インチのIGZO OLEDディスプレイ、Snapdragon 695 5G、6GBメモリー、128GBストレージ、4,570mAhバッテリーを搭載するほか、防水、eSIM、DSDV、おサイフケータイ (FeliCa) などに対応したスタンダードスマートフォン。
スペック表 | ||
モデル | AQUOS sense7 | |
発売日 | 2022年11月 | |
価格 | 5万円台 | |
搭載OS | Android 12 | |
カメラ | 背面 | 50.3MP+8MP |
前面 | 8MP | |
ディスプレイ | 6.1インチ (20:9) フルHD+ 有機EL | |
SoC | Snapdragon 695 5G | |
RAM/ROM | 6GB/128GB | |
バッテリー | 4,570mAh | |
生体認証 | 顔認証 | 〇 |
指紋認証 | 〇 | |
おサイフケータイ | 〇 | |
防水性能 | IPX65/IP68 | |
DSDS | DSDV対応 | |
本体カラー | ライトカッパー, ブルー, ブラック | |
サイズ | 高さ | 約152mm |
横幅 | 約70mm | |
厚さ | 約8.0mm | |
重量 | 約158g |
Redmi Note 11 Pro 5G (Xiaomi)
Redmi Note 11 Pro 5Gは、1億800万画素のトリプルカメラや120Hz駆動の有機ELディスプレイ、Dolby Atmos対応ステレオスピーカー、Snapdragon 695 5G、6GBメモリー、128GBストレージ、5,000mAhバッテリーを搭載するほか、おサイフケータイも利用できる高コスパなAndroidスマートフォン。
スペック表 | ||
モデル | Redmi Note 11 Pro 5G | |
発売日 | 2022年5月 | |
価格 | 2~4万円台 | |
搭載OS | MIUI 13 (Android 11) | |
カメラ | 背面 | 108MP+8MP+2MP |
前面 | 16MP | |
ディスプレイ | 6.67インチ (20:9) フルHD+ 有機EL | |
SoC | Snapdragon 695 5G | |
RAM/ROM | 6GB/128GB | |
バッテリー | 5,000mAh (67W急速充電) | |
生体認証 | 顔認証 | 〇 |
指紋認証 | 〇 | |
おサイフケータイ | 〇 | |
防水性能 | IP53 | |
DSDS | DSDV対応 | |
本体カラー | グラファイトグレー, ポーラーホワイト, アトランティックブルー |
|
サイズ | 高さ | 約164.2mm |
横幅 | 約76.1mm | |
厚さ | 約8.1mm | |
重量 | 約202g |
OPPO Reno7 A (OPPO)
OPPO Reno7 Aは、大画面の有機ELディスプレイやトリプルカメラ、Snapdragon 695 5G、6GBメモリー、128GBストレージ、4,500mAhバッテリーを搭載し、防水性能を備えるほか、おサイフケータイも利用できる高機能なAndroidスマートフォン。
スペック表 | ||
モデル | OPPO Reno7 A | |
発売日 | 2022年6月 | |
価格 | 2~4万円台 | |
搭載OS | ColorOS 12 (Android 11) | |
カメラ | 背面 | 48MP+8MP+2MP |
前面 | 16MP | |
ディスプレイ | 6.4インチ (20:9) フルHD+ 有機EL | |
SoC | Snapdragon 695 5G | |
RAM/ROM | 6GB/128GB | |
バッテリー | 4,500mAh | |
生体認証 | 顔認証 | 〇 |
指紋認証 | 〇 | |
おサイフケータイ | 〇 | |
防水性能 | IP68 | |
DSDS | DSDV対応 | |
本体カラー | スターリーブラック, ドリームブルー | |
サイズ | 高さ | 約159.7mm |
横幅 | 約73.4mm | |
厚さ | 約7.6mm | |
重量 | 約175g |
eSIMの取扱事業者
概要
ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの4大キャリア (MNO)、オンライン専用ブランド、サブブランドのほか、IIJmioやリンクスメイト、マイネオ、HISモバイルといった格安SIM事業者 (MVNO) でも取り扱いをしています。
事業者一覧 | |
キャリア (MNO) |
・docomo ・au ・SoftBank ・楽天モバイル |
オンラインブランド | ・ahamo ・povo ・LINEMO |
サブブランド | ・UQ mobile ・Y!mobile |
格安SIM (MVNO) |
・IIJmio ・BIC SIM ・LinksMate ・mineo ・HIS Mobile ・日本通信 |
おすすめのeSIM提供事業者は?
eSIMサービスを利用するのなら、LINEアプリがデータ消費ゼロで利用できるオンライン専用ブランドの「LINEMO (ラインモ)」、楽天モバイルの無制限プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」のほか、コストパフォーマンスの高い格安SIMの「IIJmio (アイアイジェイミオ)」や「mineo (マイネオ)」、音声通話プランが月額290円 (税込) から利用できる「HISモバイル」がオススメです。
LINEMO (ラインモ)
SoftBankのオンライン専用ブランドである「LINEMO」は、LINEアプリのデータ通信量をカウントしない機能「LINEギガフリー」を無料で提供しており、月間のデータ容量が3GBの「ミニプラン」が最大8ヶ月間 無料で利用できるほか、乗り換え (MNP) で最大10,000円相当のPayPayポイントがもらえるキャンペーンを実施しています。
料金表 (税込) | |||
初期費用 | 0円 | ||
月額料金 | 3GB | 990円 | |
20GB | 2,728円 | ||
セット割 | ー | ||
最低利用期間 | なし | ||
契約解除料 | 0円 |
楽天モバイル/Rakuten UN-LIMIT VII
2020年4月より開始した第4のキャリア (MNO) サービス。データ通信量が3GBまで月額1,078円 (税込)、20GB超過後はデータ無制限で月額3,278円 (税込)、Rakuten Linkアプリの利用で国内通話がかけ放題になるほか、最新のiPhone 14シリーズのセット購入で最大24,000円相当のポイントがもらえるキャンペーンを実施しています。
料金表 (税込) | |||
初期費用 | 0円 | ||
月額料金 | ~3GB | 1,078円 | |
~20GB | 2,178円 | ||
無制限 | 3,278円 | ||
セット割 | ー | ||
最低利用期間 | なし | ||
契約解除料 | 0円 |
IIJmio (アイアイジェイミオ)/ギガプラン
インターネットイニシアティブ (IIJ) の提供するマルチキャリア対応の格安SIMサービス。5G対応プランの「ギガプラン」では、eSIM (データ通信のみ/docomo回線) の4GBプランが月額660円 (税込)、20GBプランが月額1,650円 (税込)、eSIM (音声通話付き/au回線) の4GBプランが月額990円 (税込)、20GBプランが月額2,000円 (税込) で利用可能。IIJmioひかりとセットで利用すると月額料金が660円割引になるほか、初期費用が1,100円割引 (税込) になるキャンペーンを実施中。
ギガプラン データeSIM: 料金表 (税込) | |||
初期費用 | 3,520円 ⇒ 2,420円 | ||
月額料金 |
2GB | 440円 | |
4GB | 660円 | ||
8GB | 1,100円 | ||
15GB | 1,430円 | ||
20GB | 1,650円 | ||
セット割 | 660円割引 | ||
最低利用期間 | なし | ||
契約解除料 | 0円 | ||
ギガプラン 音声eSIM: 料金表 (税込) | |||
初期費用 | 3,520円 ⇒ 2,420円 | ||
月額料金 |
2GB | 850円 | |
4GB | 990円 | ||
8GB | 1,500円 | ||
15GB | 1,800円 | ||
20GB | 2,000円 | ||
セット割 | 660円割引 | ||
かけ放題 | 5分/回 | +500円 | |
10分/回 | +700円 | ||
無制限 | +1,400円 | ||
最低利用期間 | なし | ||
契約解除料 | 0円 |
※IIJmio公式サイトを必ず確認してから申込をお願いいたします。
※特典やキャンペーン内容はすべてIIJmio公式サイトの内容が正となります。
mineo (マイネオ)/マイそく
関西電力グループのオプテージが提供するトリプルキャリア対応の格安SIMサービス。2022年3月より提供開始した「マイそく」は、通信速度で選ぶ無制限プラン。最大300kbpsのライトが月額660円 (税込)、最大1.5Mbpsのスタンダードが月額990円 (税込)、最大3Mbpsのプレミアムが月額2,200円 (税込) で利用できるほか、高速通信が24時間使い放題になるオプションが1回 330円 (税込) で利用可能になっています。
マイそく: 料金表 (税込) | |||
初期費用 | 3,740円 | ||
月額料金 |
300kbps | 660円 | |
1.5Mbps | 990円 | ||
3Mbps | 2,200円 | ||
セット割 | 330円割引 | ||
最低利用期間 | なし | ||
契約解除料 | 0円 |
※月曜から金曜の12時台は通信速度が最大32kbpsに制限されます。
※eSIMはAプラン (au回線) のみになっています。
参考記事
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